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豪雪地帯をバイクで走るときの注意点とは?

雪道での走行には「無理をしない判断」が必要です

雪の多い地域では、乾いた路面とはまったく違う注意が必要になります。まず気をつけたいのが、視界に見えない「ブラックアイスバーン」と呼ばれる路面の凍結です。見た目は濡れているだけに見えても、うっすらと氷が張っていて、ちょっとした操作ミスでバイクが滑ってしまうことがあります。

このような道を走るときは、急なアクセル操作やブレーキは避けて、ゆっくりとしたペースで進むのが基本です。特に、橋の上や日陰、トンネルの出入り口は凍結しやすいので、少しスピードを落としたほうがいいでしょう。直線でも油断せず、カーブにさしかかる前から減速しておくと、バイクが不安定になりにくくなります。

天気の変わりやすい地域では、出発前に天気予報と道路状況をチェックしておくことも大切です。もし不安が残るようなら、その日はバイクを使わずに様子を見ましょう。無理をしない判断が、結果的に安全なツーリングにつながります。

凍結対策と冬装備は走行前に見直しておきましょう

雪道を走るには、装備面での準備も欠かせません。タイヤについては、通常のロードタイヤでは対応しきれない場面が多くなります。スノータイヤやタイヤチェーンを装着することで、滑りやすい路面でも安定感が増します。チェーンは一部の地域では装着義務がある場合もありますので、訪問先の交通ルールも確認しておくと安心です。

そして、寒さへの備えも重要です。気温が氷点下まで下がる環境では、指先や足先がすぐに冷え切ってしまいます。電熱グローブやインナー、ウインドシールド付きのジャケットなどを組み合わせて、できるだけ冷気が入り込まないように工夫しておきたいものです。

また、走行中にシールドが曇ってしまうと視界が悪くなり、かえって危険を招くこともあります。曇り止め加工されたシールドや、ゴーグルの使用を検討してみるとよいでしょう。走り出す前にブレーキやライト、ウインカーが正常に作動するかも忘れずに確認しておいてください。

緊急時に備えた行動計画も走行の一部と考えましょう

雪の多い地域では、いざというときに備えた準備もしておきましょう。とくに山間部や除雪が追いついていない道では、スタックして動けなくなる可能性もあります。そんな場面に備えて、スコップや簡易の滑り止めマット、牽引ロープなどを積んでおくと、万が一のときにも落ち着いて対応できます。

通信手段にも気を配っておきたいところです。寒さでスマートフォンのバッテリーが早く減ることもあるので、モバイルバッテリーを持っておくと安心です。走行ルートを家族や仲間に共有しておけば、もしものときにも連絡がとれるでしょう。

また、除雪車とすれ違う場面や、雪道に慣れた地元の車と出会うときには、無理をせず譲る姿勢も大切です。積雪時の交通はお互いの配慮で成り立っています。そうしたマナーも含めて、冬のツーリングはいつも以上に余裕を持って行動したいですね。