北海道の玄関口「小樽フェリーターミナル」
雄大な自然と美しい景色を求めて、多くのライダーが訪れるのが北海道です。
本州からのアクセスルートはさまざまですが、その中でも北海道と本州をつなぐ玄関口として知られているのが小樽フェリーターミナルです。
日本海経由の船旅が楽しめるため、北陸や近畿エリアのライダーから特に人気を集めています。
小樽は石狩湾に面し、石狩炭田を擁する町として、かつてはニシン漁や炭鉱業で栄えました。
江戸時代から海産物を大阪へと運ぶ北前船の寄港地として繁栄を極めましたが、小樽フェリーターミナルから新潟、舞鶴へと続く船旅は北前船と同じルートをたどるものです。
かつての賑わいを伝える名残は、現在も小樽の街並みに溶け込んでいます。
数々の倉庫群やレトロな建物などが織りなすノスタルジックな風景は、訪れる人々を魅了してやみません。
人気の観光地・小樽の玄関口となる小樽フェリーターミナルは5階建てで、まるで海へと続くゲートのような堂々たる佇まいです。
洗練されたデザインは、これから始まる船旅への期待感を高めてくれます。
バイクでの乗船手続きは、出航1時間前までに済ませる必要があります。
時間に余裕を持って到着し、ターミナル内を散策してみましょう。
1階のラウンジからは雄大な日本海を一望でき、時間を忘れてしまうほどです。
2階の売店には、北海道ならではのお土産が豊富に揃っているので、旅の思い出にぴったりのお土産が見つかるかもしれません。
出航時刻が近づいたら、忘れ物がないか最終チェックしましょう。
新潟までは約16時間、舞鶴までは約21時間の船旅となります。
長旅の疲れを癒やし、リフレッシュしてから帰路に就けるよう船内でゆっくりと体を休めてください。
小樽グルメを堪能!フェリーターミナル周辺のおすすめスポット
小樽フェリーターミナルへ向かう前にぜひ立ち寄ってみたいのが、昭和レトロな雰囲気が漂う「小樽中央市場」です。
戦後のバラック小屋からスタートしたこの市場は、昭和28年から31年にかけて3つの棟が建設されました。
中でも、第3棟にある「そうざいのさかた」の「イカメンチ」は、市場の名物として多くの人に愛されています。
創業50年以上、80歳を超えても現役で厨房に立つ店主が作るイカメンチは、まさに職人技の結晶です。
30年前に市場で余ったイカのゲソを有効活用しようと考案されたというエピソードも、この一品への愛着を深めます。
船内で晩酌のお供にするお客さんも多いのですが、揚げたてアツアツのイカメンチは格別です。
ぜひ市場内の休憩スペースで、サクサクの食感を味わってみてください。
また、小樽フェリーターミナル2階にはレストラン「シーガル」があり、雄大な海を眺めながら小樽グルメを楽しめます。
名物の「あんかけ焼きそば」や「あんかけラーメン」、そして、唐揚げとの違いを巡りたびたび熱い議論が交わされる「ザンギ」など、バラエティ豊かなメニューが旅の空腹を満たしてくれます。