Press "Enter" to skip to content
  1. >
  2. >
  3. 教習所では習わないバイク用語

教習所では習わないバイク用語

バイク用語の理解はバイクの理解を深める近道

実は、バイク用語はベテランでもなかなか難しく、完璧に使いこなせる人は少ないといわれています。
同じ事柄を指すのに複数の呼び方があったり、似たような言葉でも意味が全く異なったりと、まぎらわしい用語も多いからです。
しかし、バイク用語を理解すれば会話にも積極的に参加でき、バイク仲間との親睦も深まるでしょう。
さらにバイクの知識や操縦技術の向上にもつながります。

例えば、比較的よく使われるのが「まわす/開ける」で、これは一般的に「スロットル(アクセル)をまわす」ことを指し、ハンドルのグリップを捻ることをいいます。
しかし、状況によっては「クランクシャフトをまわす」という意味でも使われます。
クランクシャフトは、ピストンの往復運動を回転運動へと変換する、いわばエンジンの心臓部と言える重要な部品です。
この軸の回転速度を上げることでスピードが加速します。
つまり、この場合の「まわす」は単にスロットルを回すだけでなく、「エンジンの回転数を上げて加速する」というニュアンスで使われるのです。

バイクを走らせるために欠かせないスロットルは、エンジンのパワーを調整する装置で、機種や年式によって種類が異なります。
昔のバイクは、アクセル操作とエンジンへの空気供給がダイレクトに連動するワイヤー式が主流でした。
そのため、ライダーの繊細なアクセルワークが求められました。

また、当時のバイクはアクセルグリップの可動域が広く設定されていることが一般的でした。
このため、現在の電子制御スロットルに比べて操作は難しいものの、自らのスロットルワークでマシンを操る一体感は格別といわれています。
この一体感を味わうために、旧式のマシンにこだわるベテランライダーも多いようです。

知っておくと役立つバイク用語

「まわす/開ける」以外にも、「ひっぱる」「息つき(息継ぎ)」「立ち上がり」など、知っておくと役立つバイク用語はたくさんあります。
「ひっぱる」はバイクの加速を最大限に引き出すための操作で、一定のギアで力強く加速し、素早く交通の流れに乗るためのテクニックといえます。
特に、高速道路の加速車線や、長い登り坂で有効です。

一方、「息つき」は加速時にカクンと失速する症状です。
エンジンの吸気、燃焼、排気のサイクルが乱れて燃焼効率が低下した際に起こりやすく、エンジンの不調を示すサインといわれています。
加速が鈍くなるだけでなく最悪の場合エンジンが止まる可能性もありますので、運転中に「息つき」を感じたらバイクを停めて点検しましょう。

「立ち上がり」はカーブ終盤から直線に入る区間を指し、この瞬間に加速するとバイクの鼓動をダイレクトに感じられます。
コーナリングの醍醐味を味わうための、重要なポイントといえるでしょう。
バイク用語を知ることでバイクの世界が広がり、より深くバイクライフを楽しめるはずです。